結婚式の祝辞には主賓という枠組みがあります。
これに対して来賓という言葉があるのですが、来賓とは招待されたお客さんの事を指します。
その来賓の中で一番最初にスピーチを担当してもらう人の事を、主賓と言います。
主賓の主な仕事はずばり後続の来賓スピーチを盛り上げる役目。
そのため無駄に長いスピーチをせず、手早く会場の空気を掴み取る事が一番の仕事となります。
それ故にプレッシャーが大きい役目でもあるのですが、具体的にこうしておけばOKという回答が少ないのも主賓のつらいところ。
難しい役目であるがために、来賓の中でも年配の方が担当するケースが多くなっています。
基本的には従来通りの祝いの言葉がまず最初に。
続いて会場の空気を凍りつかせない小粋な小話を1分程度。
そして最後に難関の乾杯の音頭。
(主賓は通常二人設定されるので、最初の主賓が空気を作り、次の主賓がそのまま乾杯まで引っ張るという図式がベター)
若い人が担当する場合もよくある(会社の同僚、クラスメイト等)ので、この場合は無理に笑いに走らず、和ませる話題をチョイスするのが定石です。
例えば今日会場に来るまでに小学生のカップルを見かけた等、当たり障りの無い、しかし微笑ましい話をしておけばぐっと会場の心を掴めます。
主賓における一番のポイントは、時間設定が短いという事。
通常ですと大体1分程度。
長い場合でも2分弱という場合が多く、あまり自己紹介や新郎新婦の話題に没頭する、というのも役どころが違います。
正に祝辞作成の段階から短い時間で空気を読むスキルが必要になってくるのですが、あまり力まず、気楽な雰囲気をかもし出す事も立派なお役目の一つです。
その次の来賓スピーチがしやすくなるようにしておくと、自分だけではなく新郎新婦の株も上がる事に繋がります。
(主賓は新郎新婦が選び出す)